「外国人が入国するにはどうすればいいの?入国と上陸ってどう違うの?詳しく解説します。」

「外国人が入国するにはどうすればいいの?入国と上陸ってどう違うの?詳しく解説します。」

 最近、外国人労働者の方を目にする機会が本当に多くなりました。
 特に、都市部で買い物をしていると、自分以外の客・店員のすべてが外国人ということも珍しくないほどです。

 厚生労働省の調査によると、2025年(令和7年)10月末で外国人労働者は約257万人(前年比+約27万人)と過去最高を記録しました。
 2015年には約91万人だったため、この10年間で3倍近く増加していることとなります。

 これには、「永住者・日本人配偶者等の在留資格を持つ外国人の就労増加」という背景もあるものの、やはり「技能実習生・高度外国人材等の受入増加」が大きな要因です。
 とはいえ、中小企業や個人事業においては、「外国人を雇用したいけど、どんな手続が必要なのかわからない」とお悩みの方も多いと思われます。

 外国人の雇用にはいくつかのステップがありますが、まずはどうすれば入国(上陸)できるのか、詳しく説明します。

1.入国と上陸の違い

 「入国審査」という言葉があるように、外国人が日本に来るのは「入国」というイメージが強いと思います。
 ただ、出入国管理及び難民認定法(入管法)に基づく実務においては、「入国」と「上陸」で大きな違いがあります。

⑴入国とは

 入管法において、「入国」とは、「日本の領域に入ること」を意味します。

 そして、「領域」とは、以下により構成されます。

  ①領土:国家の主権が及ぶ陸地
  ②領海:原則として基線(一般的には海岸の低潮線)から12海里(約22.2km)までの海域
  ③領空:領土・領海の上空(宇宙を除く)

 なので、飛行機に乗って日本の上空を通過するだけでも、「入国」には該当します。
 もちろん、通過するだけであれば、いわゆる「入国審査」は行われませんが、入管法には以下の定めがあるため、「有効な旅券または乗員手帳(船員手帳)」は必要になります。

第3条 (外国人の入国) (抄)
1 次の各号のいずれかに該当する外国人は、本邦に入つてはならない。
⑴ 有効な旅券を所持しない者(有効な乗員手帳を所持する乗員を除く。)

⑵上陸とは

他方、「上陸」とは、「日本の領土に足を踏み入れること」を意味します。

そして、足を踏み入れるということは、日本国内で何らかの活動をすることが前提ですので、その可否を判断することが国として必要となり、それこそが「入国審査」です。
つまり、一般的には入国審査というものの、実態は「上陸審査」ということになります。

2.上陸の手続

⑴上陸の申請

 まず、申請につき以下のような定めがあります。

第6条 (上陸の申請) (抄)

1 本邦に上陸しようとする外国人・・・は、有効な旅券で日本国領事官等の査証を受けたものを所持しなければならない。
2 前項本文の外国人は、その者が上陸しようとする出入国港において、法務省令で定める手続により、入国審査官に対し上陸の申請をして、上陸のための審査を受けなければならない。

 つまり、上陸しようとする外国人は、「有効な旅券」と「査証(ビザ)」を持って、入国審査官に上陸の申請をしなければならないということです。

⑵入国審査

 上陸申請に対する審査は、以下のような定めがあります。

第7条 (入国審査官の審査) (抄)

1 入国審査官は、前条第2項の申請があつたときは、当該外国人が次の各号・・・に掲げる上陸のための条件に適合しているかどうかを審査しなければならない。
⑴ その所持する旅券及び・・・査証が有効であること。
⑵ ・・・活動が虚偽のものでなく、・・・活動のいずれかに該当し、かつ、・・・我が国の産業及び国民生活に与える影響その他の事情を勘案して法務省令で定める基準に適合すること
⑶ ・・・在留期間が・・・法務省令の規定に適合するものであること。
⑷ ・・・第5条第1項各号のいずれにも該当しないこと。

 つまり、入国審査官は以下の内容につきチェックを行うこととされています。

  ① 旅券・査証(ビザ)が有効であること。
  ② 申請する活動が虚偽でないこと。
  ③ 活動等が法令の定めるいずれかに該当すること。(在留資格該当性
  ④ 活動内容が法令の定める基準に該当すること。(基準省令該当性
  ⑤ 在留期間が法令に適合すること。
  ⑥ 上陸拒否事由に該当しないこと。

これらの詳細については、別の機会に説明させていただきます。

外国人の入国について疑問があれば、ぜひ専門家にご相談ください。

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たかし